今年10月より当院でもバセドウ病(甲状腺機能亢進症)に対して放射性ヨード(アイソトープ)内服療法が外来でも行えるようになりました。
バセドウ病とは?
甲状腺が甲状腺ホルモンを過剰に作り出す状態で、症状は甲状腺の腫大、眼球突出・精神不安定・手指振戦・頻脈・食欲増進・下痢・体重減少などが症状としてあげられます。
放射性ヨード内服療法とは?
治療に使われる放射性ヨードは、食物から取るヨードと同じように甲状腺に取り込まれます。放射性ヨードは放射線(ベータ線)により甲状腺の細胞を減少させ、甲状腺ホルモンの量を減らします。
治療内容について
治療は、アイソトープ(放射性ヨード)のカプセルをのんでいただくだけです。治療量のカプセルをのんでいただく前に甲状腺にどれだけのアイソトープが取り込まれるか、摂取率検査をします。この検査もカプセルをのんでいただき、服用後に時間をおいて摂取率を測定します。アイソトープの取り込み具合と甲状腺の重さを計算して投与量を決めます。また治療前と治療後の一定期間、ヨードの含まれた食品を摂らないように気をつけていただきます。(治療効果に影響します。)
アイソトープ治療の安全性は?
アイソトープ治療は、これまで50年間にわたって甲状腺機能亢進症の治療に使用されており、治療を受けられた患者様は注意深く観察されてきました。その結果、治療効果は確実で、きわめて安全であることが証明されています。
治療効果はどのように現われますか?
人により個人差がありますが、比較的ゆっくりと効果が現れます。早い人では2週間位で高い甲状腺ホルモン値が正常化し始め、3ヵ月~1年位で、ゆっくり甲状腺ホルモン値が低下していきます。
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