医療情報

image02[1] 開会の挨拶をされる 濃尾医療連携研究会 前代表世話人 河合 潔先生

市民公開講座『「からだ」に「やさしい」がん治療~手術ロボットの進歩~』(濃尾医療連携研究会主催・中日新聞社後援)が、3月31日(土)、岐阜市のじゅうろくプラザで開かれました。 この日は、はじめに当院の小林建司先生が「え?ロボットが手術するの?~大腸がん手術、腹腔鏡からロボット手術の時代へ~」というテーマで講演。続いて萩原徳康先生が「松波総合病院におけるロボット支援前立腺全摘除術の初期経験」について講演しました。実際に手術支援ロボット『ダヴィンチ』を活用してがん治療を行っている両医師からロボット支援手術の最新情報が聞けるとあって、会場には多くの方々が来場。講演後の質疑応答でも多数の質問が寄せられるなど、市民の皆さんのがん治療に対する関心の深さが感じられました。 終了後のアンケートでは、「どんな優れた器械でも、使いこなせる優秀な人材が必要。今日は立派な先生が身近な所におられることを知り、とても頼もしくありがたく感じました」「早期発見が、がんへの特効薬であることを知った」「ダ・ヴィンチが地域プロジェクトで広く使用できるようになってほしい」「ロボットで行う手術のことを初めて知った。実際の手術の映像もあってわかりやすかった」など、有り難いご意見をたくさんいただきました。皆さまの貴重なご意見は、今後の市民公開講座や、当院の運営の参考資料として活かしてまいります。
  • image03[1] 講演する小林建司先生(松波総合病院 外科部長)
  • image04[1] 座長を務められた小林 博先生 (岐阜県医師会会長)
  • image05[1] 講演する萩原徳康先生 (松波総合病院 泌尿器科泌尿器内視鏡手術部長)
  • image06[1] 座長を務められた出口 隆先生 (岐阜大学 大学院 医学系研究科 泌尿器科学教授)

からだにやさしい「ダヴィンチ」とは?

「ダヴィンチ」は最先端の内視鏡手術支援ロボットで、術者は3Dモニター画面を見ながら先端に鉗子やカメラが付いたロボットアームを遠隔操作して患部の切除や縫合などを行います。「ダヴィンチ」手術のメリットは、開腹手術と比べて患者さまへの負担が少なく、その分入院期間が短縮できること。術者にとっては、3D(立体)の拡大画像で良好な視野を得られること。また、今までの腹腔鏡はまっすぐな鉗子で直線的な動きしかできなかったのに対し、ダヴィンチには手首があるため、狭い隙間でも先端の鉗子を自在に操ることができること。さらに手振れを防ぐ機能もあり、精密かつ確実に、そしてスムーズで安全な手術が行えることなどがあげられます。 松波総合病院では2010年にダヴィンチを導入。これまでに大腸がん手術を6例、前立腺がん手術を5例行い、いずれも成功しています。

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ダヴィンチの手術風景。 手術を行う医師はロボット支援手術に必要な教育と 訓練を十分に受けており、ライセンスを取得しています。

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