HOME > 医療情報 > 各疾患・疾病・当院の取り組みについて > 透析合併症の予防と早期発見 その2「閉塞性動脈硬化症とフットケア」
傷の原因になりやすい爪を切る、 かかとの角質を処置する、傷が 見つかったら小さいうちに治療 するなど、定期的なフットケア を行うことで足病変の芽を摘み 取ります。
閉塞性動脈硬化症では、足の動脈が狭くなったり、詰まったりした結果、血液の流れが悪くなり、足が冷たい、しびれる、間欠性跛行(歩くと足が痛み、しばらく休むと治る状態)などの症状が出てきます。しかし、透析患者さまはあまり動かず、外出も少ないので、間欠性跛行のような虚血症状も自覚しにくい状態にあります。さらに糖尿病のある方は痛みやしびれの感覚が鈍くなるため、傷や火傷に気づかずにいることもあります。体の免疫力も弱くなっているため、はじめは小さく浅い傷であっても、短期間のうちに悪化し、最悪の場合、足の潰瘍や壊疽を起こして、足を切断しなければならないこともあります。足切断は生活の質が大きく損なわれるだけでなく、生命予後にも重大な影響を及ぼします。そうならないためにも、我々医療者や近親者が足の観察をして、患者さま自身では見ない、見えない、気づかない足のトラブルに早く気づいてケアをしてあげることが最も重要になります。 足は心臓のように大がかりな検査は必要ありません。患者さまの素足をさわって皮膚の色や温度をチェックし、「冷たい」「足の指の色がおかしい」などの症状があれば、足の動脈がつまっている可能性があります。また、腕と足首の血圧を測り、腕より足首の血圧が低いときは足に動脈硬化が起こっていることがわかります。こうした視診や触診、検査で閉塞性動脈硬化症の疑いがあるときは、超音波、CT、MRIなどでさらに詳しく調べ、治療に繋げていきます。関連情報 | |
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